不純。
悪いイメージしかない言葉なのに、どうしてか惹かれる言葉。純なものばかりが美しいのではなく、隠された不純なものにだって美は潜む。
「不純喫茶」と名のつく、一見あやしげな喫茶店が10月24日(土)、上野にオープンしますよ!プレオープンへお邪魔したのでレポートします!お酒が飲めない者にとっては、下町で夜ひとりで過ごしたい場所の候補がまた増えて、嬉しい限り。
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〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉店舗外観

〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉の最寄り駅は、東京メトロ千代田線 湯島駅・銀座線 末広町駅ですが、上野広小路駅やJR線 御徒町・秋葉原駅からも徒歩圏内。
末広町や秋葉原からだと、大通りにあるローソンが目印!ここの右にある路地をまっすぐ入ると〈不純喫茶ドープ〉へたどり着けます。
実はこのローソン前、日本で最初に喫茶店ができた場所と言われているんです。まさに喫茶店好きの聖地。

数年前に偶然見つけた時はテンション上がりました
〈不純喫茶ドープ〉の入口には、レトロな食品サンプルが。

『せつない気持ちのゴミ捨て場 夜になると開きたくなる扉』がコンセプトの〈不純喫茶ドープ〉。中野店に続く2号店が、東東京エリアでオープンするなんて。
そもそも「純喫茶」とは、お酒を出さない「純粋な喫茶店」を指していたはず。

昭和の時代に喫茶店が流行り、喫茶店と名乗りつつ、女性がお酒をサービスするようないわばスナックのような店が増えたため、「純喫茶」という言葉が生まれたという説があります。(参考資料:47都道府県の純喫茶 / 山之内遼 )
その「純喫茶」に「不」をつけるだけで妖しさ倍増。よいネーミングだなぁ。
「昼は喫茶店、夜は喫茶酒場」ということで、お酒を出す意味も込めて「不純喫茶」にしたんだろうなとは思っていましたが、お店の方に聞くとその他にも意味がありました。

「全部の意味を説明しようとは思っていなくて」とお話しされていたので、その辺りのことはまた別の機会に。
ただですね、喫茶店というカルチャーを深く愛しているということは言葉の節々から伝わってきましたよ。なぜならば…!店内を見て!
〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉店内

〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉は、40年ほど続いた喫茶店〈カフェ ヴェルデ〉の内装をできる限り残しています。それは、時を隔てた建物の味わい深さを大事にしているから。
スケルトンになる直前だった店内は、ステンドグラスのランプからテーブル、ソファ、床に至るまでそのまま。




足したものといえば、壁に飾られたイラストで、額縁は元からあったもの。

古い喫茶店がどんどんなくなるのは、仕方ないけれど寂しい。
常々そう思っていつつ、どうしようもできないことにモヤモヤしていたので、こんな風に残しつつ、新しい店を始めてくれる方がいらっしゃるのは、個人的にとても嬉しいことでした。

ランプシェードからもれる、やわらかな光

〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉メニュー
ということで、前置きが長すぎましたがそれだけ感激したということで許してください。
〈不純喫茶ドープ〉のメニューはこちら!
喫茶店といえばー!クリームソーダ!

通常のノンアルコールに加え、クリームソーダのお酒もあるんですよ!上野御徒町店のテーマカラーはグリーン。なぜなら「ヴェルデ=イタリア語で緑」だから。
今回は夜の部のメニューをご紹介!(※ちなみに現金が使えないので要注意&夜はチャージ 280円かかります)


いろいろなおつまみが気になるものの、今回は王道メニューで!

小ぶりなサイズの「ナポリタン(580円)」は、ちょっとつまむのにちょうどいいサイズ。

モチモチっとした太麺にからみつく、ちょっぴりピリ辛のトマトソースに厚切りのベーコンがたまりません…!これはハマる…。しっかりめの味付けが良い…!
「昭和プリン(580円)」は、意外とボリューム感のあるデザート。

思った以上にしっかりかためのプリンで、スプーンで軽く掬おうとするとムニュッと逃げていくような感覚。しっとりなめらか、濃厚な甘さがごほうび気分を高めます。
クリームソーダにも、ひと工夫が。
クリームソーダを写真に収めたことのある方はお分かりかもしれませんが、つい夢中になっているとアイスが溶けて泡がぶくぶくしません?
不純喫茶ドープのクリームソーダは、アイスクリームの下にしっかりと氷で土台を作っているからなのか、アイスが溶けにくい気がしました。(個人の感想です)
また、もうひとつ飲んでいただきたいメニューが。
黒ビールではありません。「ニトロコーヒー(550円)」です。窒素ガスを混ぜることにより、きめ細やかな気泡が立ち、口あたりがまろやかになる不思議なコーヒー。
通常のアイスコーヒーよりも苦味がマイルドに感じられました。コーヒーが苦手な喫茶店好き女子もきっと飲めるはず。
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「不純喫茶ドープでも、おじさんがお酒を飲んでいる横で、女の子が恋バナしててもいい。もともと喫茶店って、そういう『雑さ』があったはず。」と、お店の方が話していましたが、確かに。
湯島から上野へ続く大通りのごちゃっとした街並みと、この店がもつ世界観が近い気がして、これからどんな景色を見せてくれるのか、とても楽しみです。

東東京、ほんとにおもしろい店が増えて幸せ。
近くにはアーツ千代田3331やPARK GALLERYなど、素敵なギャラリーもあるので、一緒に散歩するのをオススメしますよ〜!
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〈不純喫茶ドープ 上野御徒町店〉店舗情報
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