2018年10月の「いま、読みたい本」 #かも街books

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なんだか言いようのない、行き詰まった気持ちになったときに本を開くようにしています。

考えごとをして眠れない夜にも、なんとなく目が冴えてしまった真夜中にも。

日々頭の中で思考が行き交っていて、それだけで無駄に疲れてしまうわたしの強制切り替えスイッチのひとつは、やはり読書。

ためになる話から、作者の世界観にあっという間に入り込める作品まで。

ということで、毎月恒例になってきた「いま、読みたい本」今月もまとめてみました!

おすすめしつつ、自分の読みたい本を買うきっかけになっているこの企画。今のところ、ご紹介したものの7割くらいは読み終わっているので、年末には今年のおすすめ本まとめもやれたらいいな。

ということで、今月も8冊選んでみました!

 

2018年10月の「いま、読みたい本」

今回は、【小説・暮らし・ことばを学ぶ・マンガ】で選んでみました。

ボリュームが多くなってしまったので、時間のあるときにゆっくりどうぞ。

 

【小説】

日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ/森下典子

数年前からずっと気になっていた本なのですが、「まあお茶なんて習う機会もないしね」とスルーしていました。が、久しぶりに書店へ行くと「日日是好日」の大プッシュっぷりがすごくて・・・!

改めてまえがき部分を読んでみたら、そこを読むだけでも十二分に価値があることばが眠っていました。

 

世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐにはわからないもの」の二種類がある。すぐわかるものは、一度通り過ぎればそれでいい。けれど、すぐにわからないものは、フェリーニの『道』のように、何度か行ったり来たりするうちに、後になって少しずつじわじわとわかりだし、「別もの」に変わっていく。

そして、わかるたびに、自分が見ていたのは、全体の中のほんの断片に過ぎなかったことに気づく。

引用:「日日是好日」森下典子

 

いまは「すぐにわかるもの」が有難がられる時代。

「すぐにはわからないもの」は評価されにくいことにいつもモヤモヤを抱えているわたしですが、この一節を読んで、心の声を見つけたような気がしました。

 

 

【暮らし】

花と料理 おいしい、いとしい、365日/平井かずみ・渡辺有子・大段まちこ

365日分、レシピやフラワーアレンジメントを詰め込んだ本。

人気料理家の渡辺有子さんやフラワースタイリストの平井かずみさん、「ほぼ日」の日めくりカレンダープロジェクトでも人気のフォトグラファー・大段まちこさんが集結。

リトル・モアも、いつも良い本を出している出版社。

 

 

30日のパスタ/相場正一郎

代々木八幡駅にあるイタリアン「LIFE」のオーナーシェフのパスタレシピ集。

アパレル販売員時代、毎週月曜日の店長会がとても憂鬱だったのですが、その後に「LIFE」でおいしいパスタを食べて、元気付けてたことを今でも覚えています。

帯の「誰でも手軽に20分で作れる」っていうところに惹かれています。それにしてもmille booksさんの装丁はいつもお洒落!

 

【ことばを学ぶ】

脚本家 坂元裕二

テレビドラマ好きにはたまらない本が出ましたよ!脚本家・坂元裕二さんのドラマに登場した俳優さんとのインタビューや、ドラマの名言集、坂本さんへのロングインタビューなど。

なかでも読んでいて面白かったのは、わたしの大好きなドラマ「カルテット」の脚本ができる前のストーリーが掲載されているんです。

坂本さんは、実際のドラマの脚本を作る前に短編集のような作品を作って、登場人物がどんな人かを組み立てていくそうで。ドラマとして完成される前のキャラクター設定と、自分が観たドラマの中の印象の誤差と共通点を探すのがおもしろい。

それから、毎日お子さんのお弁当を作ってらっしゃるそうで、そういう「日常の生活」をしていることが作品作りに大きく影響を与えているというお話が印象的でした。

星野源さんもエッセイで書かれていましたが、いくら仕事が忙しくても「生活」をおろそかにするのは、ある種の作り手にとっては良くないことなのかも。

「つくられたもの」がたくさんの人に届くのは、その人のリアルな生活があってこそなのかもしれないな。

 

 

 

毎日読みたい365日の広告コピー

365日くくりでまとめたシリーズって、つい手に取っちゃうんですよね。こちらは昨年末に発行された本なのですが、世に出ている名コピーをまとめて名言集を作ったもの。本来はコピーライターのための本だと思うのですが、この本で魅力的な言葉の使い方を学びたいなと思って手に取りました。

 

 

【マンガ】

ゆるふわ昆虫図鑑 ボクらはゆるく生きている/じゅえき太郎

昆虫たちを擬人化した、Twitterマンガで人気の作品。届いてから繰り返し3回読んでます。

昆虫の姿はリアルなのに(人の顔がついてること以外)、妙に人間くさいのが愛おしくなるキャラクター。

 

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい(2)/松本ひで吉

Twitterで読めるマンガの特集でご紹介した作品。書き下ろしがたくさんあって、読んでるだけで幸せな気持ちに。

素直な感情表現がかわいい、いつもポジティブな犬くんと、我が道をいくスタイルの猫。いつも対照的な二匹の暮らしにほっこり。

こちらも昆虫マンガと合わせて、繰り返し3回は読みました。大好き。

 

コジコジ/さくらももこ

先日亡くなられた、さくらももこさんの代表作のひとつ「コジコジ」。高校生の頃、何度も読んでは同じところで笑っていたので、久しぶりに手に取ってみたくなりました。

ただ、のらりくらりと生きているように見えるコジコジ。

常識にあてはめたら「バカ」なのかもしれないけれど、自分に素直に生きるっていうシンプルな教えが隠されているのかな?と改めて思いました。

1巻に出てくる、コジコジがジョニーに手紙を出すところがほんと好き。全体的にちょっとブラックで。

 

 

さて、楽しんでいただけたでしょうか?他にもたくさんご紹介したい本があるのですが、また次回のお楽しみに。

肌寒くなってきましたが、暖かいミルクティーでも飲みながら読書でも、ぜひ。

 

次に読むなら、2018年9月の「いま、読みたい本」

毎月いちど、わたしがその時に読みたい本をまとめています。

2018年9月の「いま、読みたい本」 #かも街books

 

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