• エッセイ

好きなものをたくさん持つ効能、とは。

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「もうダメだ」

「失敗しちゃう自分が大嫌い」

些細なことを気にしすぎて、しょんぼり。

新しいことを始めるのは好きなのに、いざやってみるとうまくできなくて落ち込む。

刺激が多い社会で、いつのまにか競争させられ、短期間で成長することが讃えられる世の中。

と、外に原因を見つけようとしてしまうけれど、実はそれよりも、自分の繊細さがなによりも心をマイナスに引っ張っているというのは紛れも無い事実。

 

図太さを少しずつ手に入れつつも、いつしか追い込まれていくハート。そんな過敏な心を、野蛮な世界と自分から守るために、好きなものをたくさん見つけておくのです。

深掘りするも、浅く広くでも自由。

“好き”というパワーが持つ効能ははかり知れません。

スポーツ選手が試合前にお気に入りの曲でモチベーションを上げるように、わたしは取材前に好きな芸人さんのコント集を観て、自然と力んでいた肩の力をすっと抜きます。

仕事で大失敗をして逃げたくなったとき、財布に入れておいた半年後のライブチケットを観て「この日までは生き延びよう…!」(おおげさ)って励まされたり。

 

立ち上がれないときに、よいしょと乗り切るために。落ち込んだときほど、好きなものがあることへの安心感を感じます。

“好き”がたくさんあればあるほどきっと、絶望的な気持ちのときも、素直な自分に立ちもどれる。

だからこそ、たくさんの“好き”をつかまえにいくのです。

 

関連記事:初めてを楽しむ姿勢

初めてを楽しむ、という姿勢。

 

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