台湾の茶藝館「小慢」で静かな時間を過ごす旅。

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浅草育ちの街歩きエッセイスト。1981年生まれ。夫と二人で東京下町暮らし。 30代の女性に向けて「知られざる街の魅力」をお伝えする「かもめと街」を運営。 →くわしいプロフィールはこちら

雑な暮らしをしていると雑な味覚になるらしい。

以前から飲んでみたかった台湾茶は、最初のひとくちを飲んだときにおいしさがわからなかった。

冷房がついていない室内で熱いお茶を飲み続けるの、けっこう酷だななんて思った。自分から茶藝館へ行ったくせに。

こういう大人の嗜みは、まだ早いのかもしれないなぁなんて思いながら飲み進めていくと、思ってもみなかった感情に出会えた。

そうか、こういう時間を楽しむ心の余裕が必要だったんだ。

 

台湾のお茶を種類豊富に楽しめる茶藝館「小慢」へ

蒸し暑いくもり空の中、台湾のお茶をたのしんでみようと、憧れの人がおすすめしていた茶藝館へ向かいました。

広い道から左に曲がり、狭い路地に入ってしばらく歩くと、目の前に見えてきたのはこんなお店。

「小慢」は、骨董品屋のようなうす暗くて重厚感のある佇まいと、一松模様のようなモダンな床が印象的なお店。

黒髪をひとつに結いた小柄な女性が奥から出迎えてくれました。

 

台湾のおすすめ茶藝館「小慢」の店内

店内を見渡すと、作家ものの茶器や、ガラスのライトなどが展示されています。

丹精込めてつくられたであろう、うつくしい日用品の数々。

 

ひとしきり店内のうつくしさに興奮した後、ようやく席に着き、お茶のおすすめを聞きました。

「このお茶がいいかもしれません」と、ほのかに甘い香りのする甘露白茶をすすめられ、お茶菓子のセットと合わせていただくことに。

おすすめされた甘露白茶は、海抜1400m以上の土地で作られた無農薬・無肥料のお茶で、美肌や免疫力によいとのこと。

メニューの紙も紙漉き

 

台湾茶の淹れ方を教わる

注文して5分ほど。

先ほどの女性が戻ってきて、お茶の準備をした後にお茶の淹れかたを教えてくれました。

このやかんが素敵!持ち手には熱が伝わらないようになっている。

まず、大きなやかんから片口の湯のみと茶器にお湯を入れて温めておきます。次に、お湯を捨て温まった茶器に茶葉を入れます。

片口の湯のみにお湯を注ぎ、そこから茶葉の入った茶器にお湯を注ぎます。

そのお湯を茶葉が入った茶器に入れ、蓋をして10秒蒸らし、蓋をしたままお猪口のような茶器に注いで、ようやく飲める準備完了。(工程が長くてうろ覚えなので、間違っていたらすみません・・・)

丹精込めて淹れたお茶の澄んだ色がとてもきれい・・・

ひとつまみの茶葉で5回愉しめるそうで、回数を追うごとに蒸らし時間を10秒ずつ増やせばいいそうです。

 

ここまで文章で書いてみるとわかるように、台湾茶は手順が多くてちょっと面倒なのです。

手間がかかる上に、最初のひとくち目は味がよくわからないという微妙な結末。

下町っ子のわたしは、のんびり屋でいて実はせっかち。めんどうなことは大嫌い。

「茶葉2回分あるけど、10回お湯を入れて、1回ごとにお湯を茶器に入れて、お猪口に注ぐ…を繰り返すのか…」

自分で全部やるとなるとなかなか面倒だな、なんて、ひとりで来たことを少しだけ後悔しました。

 

けれど茶葉1回分が終わる頃、しみじみとお茶の甘みがわかってきたんです。

時間をかけて味わうことの愉しさをはじめて学んだ気がします。

 

合わせて頼んだお茶菓子セットは、梅の甘露煮と、グァバ・マンゴーのドライフルーツ、ピーナツバタークッキー、こっくりとした豆の味が印象的な台湾のお菓子「緑豆糕」。

ピーナツバタークッキーの濃厚さに舌鼓をうちました。

貸切状態の店内で、目の前はこんな景色。

こんなにお茶を飲むのに集中したことがあったでしょうか・・・いや、ないな。

「面倒だな」なんて思ったけれど、繰り返すたびに上手な淹れられるようになり、美味しさがじわじわと分かってくるという経験はとても新鮮でした。

 

ていねいな味覚に戻れた瞬間。

 

美味しい野菜、素材の味を生かしたごはん。

そして今回の台湾茶。

雑な暮らしと味覚を切り替えるスイッチを、もうひとつ見つけて店を出ました。

 

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