片桐はいり×森下圭子「わたしのマトカ」トークショーに行ってきた その2

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浅草育ちの街歩きエッセイスト。1981年生まれ。夫と二人で東京下町暮らし。 30代の女性に向けて「知られざる街の魅力」をお伝えする「かもめと街」を運営。 →くわしいプロフィールはこちら

「わたしのマトカ」で旅行記を書いたはいりさん。
「文章で残すと、書かなかったこと(取るに足らないどうでもよい思い出)が、
なかったことのように忘れてしまう」と。
(これを聞いた私「…すいません。。ずっとこの話メモしてます。。」とギクっとする。。
ほぼ全て書き起こしてますが、あまりに長くなるので多少省略してたりも。)

五感で感じる、思い出を残す方法

フィンランドでの旅の思い出の残し方で印象的だったものがある、と森下さん。
ブルーベリーの汁をつけた画用紙に、森で見つけた葉っぱや苔を付ける。
それを3か月間お日様に当てて色あせてきたら、付けた葉っぱたちを取る。
そうすると、汁が光に反応して葉っぱや苔の跡がついている。
旅から3か月も経つと色々忘れてしまうものだけれど、こういう形で残しておくと、
忘れてしまったことも思い出せたりする。(精神医療でも使われている手法だそう)

こんな形で「言葉にならないもの」を旅の思い出として持って帰れるのはいいなと。
片桐さん「その土地の匂いがするもので、ホテルの石鹸を持って帰ったりもする」と。
スイスのカウベルの音でその土地を思い出したりと。(「はいり」は「ハイジ」から取ったそう!)

フィンランドの人は五感で感じることをとても大事にしてる、という印象を受けました。
「感じのいい湖を見つけたら裸で泳ぐ!」(森下さん)とか。
とは言え、ヘルシンキの様子も「かもめ食堂」撮影時からかなり変わってきているそうで、
田舎の方に行った方が楽しめるかも、と。
(余談ですが、「かもめ食堂」は経営者が変わって残念な感じになってしまってるそう…)
「1つテーマを決めると、旅の目的(きっかけ)ができる」
だから、ノープランでも平気。事前に調べないで、現地の人に聞いて行き先を決めていく。

例えば、お客さん1→「できるだけ人の乗ってない電車に乗る。Twitterで知り合った人とその場で落ち合う」
お客さん2→「かき氷を食べに行く。熊谷に水の味がするかき氷がある」
片桐さん→「その土地の映画館に行く」
映画「ホノカアボーイ」の舞台となった、ハワイ島のハイリストリート(同じ名前!)の映画館へ行って、
ハワイの別の一面を知ったと。日系人が運営する映画館が多く、休みの日にはチャンバラ映画を見たり、
盆踊りが開催されていたとか。知られざる一面を聞いて、そこに住んでいた人たちに思いを馳せたり…。

猫がご先祖さま…!?

おふたり、ほんとうにいろんな場所に旅してるので、話を聞いてると「次そこ行ってみたいなぁ」と思うことしばしば。
山形県酒田は自転車だけが通れる道があったり、茅葺き屋根の集落があるとか。
自転車好きが集まる「きどせん」という喫茶店があったり。
「あらきそば」という、フランス外務省が出している世界の名店リストに掲載されている店があるとか。

チェンマイはコーヒー豆が自生していて、1600mの山を直でまっすぐ登るとか。。。(ムリ、ムリ!!)
ガテマラの山を歩くと、すぐ下にマグマがあるようなところも歩けたりとか、、、
タイの奥地では「先祖の中に猫がいる」と信じられているところがあって、
猫だけは家の中に入ってオッケーというルールがあるとか…!(犬はダメ。)なので、猫のお葬式は盛大に行われるそう。
「そろそろ終わりにしないと皆さんの終電が…」と気にしながら、話を続けるお二人(笑)

森下さんのフィンランドのお土産

このイベントのために森下さんがフィンランドのお土産を用意してくださってました!素敵!
・トナカイのサラミ(トナカイはフィンランド語で「ポロ」、サラミは「ミ」で、「ポロミ」というそう)
・リンゴンベリーのドライフルーツ:潰しながらお肉や魚、デザートに添えて
・カルダモン・ムーミンマグカップ・サルミアッキ詰め合わせ(ウワーーー!!)などなど。

抽選で当たった方は、このトークの中で質問された方だったり、森下さんとフィンランドで偶然出会ったファンの方だったりしたそうで、
そんな奇跡にみんなで暖かい拍手を送りました。いやほんとすごいな。

カルダモンの話から、フィンランドのシナモンロールの味になる簡単レシピを、と森下さん。
トースト+バター+カルダモン+シナモン+はちみつ!!かんたんー!よだれがまた、、、

ちなみに参加者全員にもサルミアッキが一粒ずつ配られました…おそるべし。。。。
片桐さんが「ブスで乱暴な女」と評したように、想像を絶する味ですよほんと。。。
わたしもフィンランドに行った時に食べましたが、すぐに出したのにその後30分味が消えない、、、、
タイヤに砂糖をまぶしたような、と「わたしのマトカ」に出ていましたが、まさにそれ。
あと除光液を口に入れたらこんな感じかも、とも思いました。とにかく食べちゃダメって口が拒否します。。。
これをもぐもぐ食べてるフィンランド人、、おそるべし。。。。

ムーミンから統合失調症のことまで

森下さんから最近のムーミン情報を。
6/17にタンペレにムーミン美術館がオープンするとのこと。ここではムーミンを文学的に見てみようという試みが強いそうです。
また、年に一度北海道で統合失調症の方のお祭りがあるとのこと。今年は森下さんも参加されるそう!
『ムーミン谷の11月』の中で幻覚や幻聴が聞こえる子が、本来なら自分を悩ます幻覚が自分を守ってくれることがあるという描写がある、と。
(そういえば、そんなことあったなぁ。この作品は結構重たくて読むのがしんどかった印象。。好きだけど。)
幻聴で自分を攻撃する声を聞いてしまう人が、その日にあった良いことを「ほめほめ日記」に書いて寝る。
そうすると、攻撃してきた人がだんだんいい人になってくるそうです。
こんな風に、病も強い薬に頼るだけでなく、なるべく自分たちで良くしようという動きがあるとか。
自分たちで把握できれば克服できるだろうという動きがあるそう。すごく素晴らしいなと思いました。
(リンク先の「べてるの家」の信条、すごーく素敵です!)
フィンランドでは個性を大切にしているそうで、これは日本もたくさん見習うところがあるなと思いました。
違いを指摘して排除するのではなく、違いは違いなだけでそれはただの個性だということ。
病を人任せにしすぎず、自分でも向き合う姿勢はとても大切なことだとも思います。
こんな話まで聞けて、今日ほんと来てよかったなーー!

トーベヤンソンが過ごした夏の島について

電気水道ネットなし、トイレは最後に自分たちで持って帰る。
と、滞在するにはかなりハードルが高い島。。。森下さんはここで1週間くらい過ごすそうで、4日目くらいから楽しくなってくる!と話してました。
夏の間ずっと過ごしたというトーベ。すごいな。
以前ギャラリーエークワッドで展示された夏の家の模型を見ましたが、理想のログハウスでした。

旅と日常を交差させる

最後に、お客さんからの質問コーナー。
「旅のあとに現実に戻るのが辛いです。(心がぽっかりする、という表現だったかも)なにかいい方法はありますか?」
片桐さん「(優しく)仕事きらいなの?」…おぉっ、直球!そ、そうだろうね。多分。
お二人とも、現実に戻るのが辛いとかあまりない、と話されていました。それが一番理想だよなぁ…
日常と旅、とくっきり分けすぎるからつらいのかもしれませんね。
森下さんはヘルシンキに着くと、自分のペースで歩いてバランスを徐々に取り戻していくとか。
片桐さんは旅の終わりはさらっとしたいそうで、モードを切り替えると。
以前お二人が旅した時、それまでのんびりしていたのに急に片桐さんが「新幹線、発車しますよ!」と
猛ダッシュで階段を駆け上ったのが面白くて仕方なかったと森下さん(笑)

旅はなにも遠くに行くことだけが旅ではない。その辺にも旅はできる。今自分のまわりを見つめ直すだけでも、
近くを散歩するのも旅、旅と日常はあまり変わらないということを教えてもらい、拍手喝采の中締めくくり。

イベント後はサイン会。質問に丁寧に答えるお二人の姿で、待ってる人もほっこり。
「これから秋田行くんです!おすすめありますか?」なんて女子も。
旅と日常にあんまり垣根がないのと同じで、私たちファンとお二人にも壁があまりないような暖かい空間で、
とーーーってもいいイベントでした。またいつかやってほしいな。

ああ旅したい!!さぁでかけよう。
見慣れていると思っている景色の中にも、見えていないものはたくさんあると思うから。

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