「往復書簡 初恋と不倫/坂元裕二」を読んだ感想。言葉を贈ることについて。

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浅草育ちの街歩きエッセイスト。1981年生まれ。夫と二人で東京下町暮らし。 30代の女性に向けて「知られざる街の魅力」をお伝えする「かもめと街」を運営。 →くわしいプロフィールはこちら

わたしから見えている「あなた」の姿は、ほんの一部分でしかない。

「あなた」から見えているわたしも、一部分だ。

手紙やメールの中では笑っていても、ほんとは悲しんでいることだってある。支えてほしい瞬間もある。

 

ドラマ「カルテット」で坂元裕二さん作品の魅力にとりつかれてしまい、この本を買いました。

「往復書簡 初恋と不倫」で描かれているもの

助けたい人を見つけた時は、できるだけ手を差し伸べること。

どんなに忙しくても、面倒でも、守りたいと思った人が本当に困っているサインは見逃さないように。

その「困っているサイン」を、敢えてなのか、たまたまなのか、どちらかが見過ごしてしまったことで、取り返しのつかない大きな亀裂が生まれる。

亀裂に気づいたふたりが、すれ違ったところからまた関係性を作り直していく様がとてもよかった。

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繋がれる人とは、きちんと反省して伝えれば、また繋がれるもの。

物語の主人公たちのその後が気になる作品は、素晴らしい。

分かりやすいハッピーエンドでも、バッドエンドでもなくて、ただただ続いていく日常で、テープがプツっと切れるような終わり方。

昔は「こんな終わりかたが曖昧じゃ、すっきりしない!」と思っていたけど、その余白が楽しめるのもいいじゃないかと思う。

 

それは、わたしたちの日常と同じだから。

物語には明確な終わりがあるけど、わたしたちの日常は終わらない。

ある一点だけを見れば、その部分が幸か不幸かに偏るかもしれないけれど、それも通過点に過ぎなくて、後から見たらいいも悪いも決められたものじゃないから。

坂元さんの作品の中の人たちを見ていると、もがきながら前に進もうと傷だらけになってる姿が愛おしくてたまらない。

この物語は「往復書簡」とあるように、手紙とメールのやり取りだけでストーリーが進んでいく。

だれかが自分にかけてくれる言葉がお守りになることってたくさんある。

だからこそ、大切に守りたい人には毎日ことばをかけたい。

励ましたい人には、少しでも楽になれるようなことばをかけ続けたい。

ふたつの物語を読んで、そう感じた。

 

 

P.S この作品、高橋一生さんが朗読劇で読んだものだそうです…!読み終わった後に気づいて動悸が止まりません…似合いすぎる…!

そして、お相手は酒井若菜さん。飄々とした女性の役のイメージにぴったり…!観劇した方がうらやましい…!

2人の声を想像して読むと、より一層楽しめそうです♡

 

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