「かっこいい車だね!」
一瞬、なんのことだろう?と首を傾げた。
身長100cmくらいの、おかっぱが少し伸びたようなサラサラの髪をした男の子から急に声をかけられた。
その、好奇心旺盛な目線の先にはわたしのデロリアンTシャツがあった。
「あ!バック・トゥ・ザ・フューチャーのデロリアンのことね」と思った時には目の前から消えている。
「あの人、どこの人?」とお母さんに聞いていたそうだけれど、それはわたしも聞きたいわ。
東京でも、こんな状況だって、いきいきと楽しげに暮らす子どもだっていて。こんな風に、たった一言で知らない大人の心を晴れやかにする。
そういう風に、たとえ無意識だろうとも、誰かの行動は別の誰かのなにかにつながっている。
話しかけてきた男の子とは、そこそこ広い園内にも関わらず、別のところですれ違ったけれど、その頃にはもうこちらのことなんて忘れて、目の前に見える景色に夢中になっていた。
それでいいし、それがいい。
東京にだって空が開けているところがあって。
たとえ大自然ではなくとも、都会で息苦しくなった時はそういう場所を思い出せるようにしておきたい。
野鳥公園にきたわたしは、バードウォッチングに目覚めそうです。
〈東京港野鳥公園〉で写真さんぽ
都会に疲れたら、公園へ。
旅へ出るのが一番だけれど、時間も状況も許さないなら、どうにか行ける範囲でリフレッシュできる方法を探しましょ。
ということで、こちらの本で知った〈東京港野鳥公園〉へやってきました。
〈東京港野鳥公園〉へのアクセス
〈東京港野鳥公園〉は、JR大森駅・京急平和島駅・品川駅からバスが出ているようです。
野鳥公園の隣に東京都中央卸市場の大田市場があるため、市場が営業しているときはバスの本数も多いみたい。日曜や祝日、市場の臨時休業日だと本数がぐっと減るので要注意。
わたしは休業日に行ったので、バスの時刻表を確認しながら向かいました。
京急線の平和島駅からバスで「野鳥公園」停留所まで。
バス停から公園の入口まで、地味に歩きます。
でっかい倉庫がたくさんあるので、見ているだけで社会科見学の気分に。
バス停の乗り場がわかりにくいため、園内にはお知らせと時刻表がきちんと貼られています。ありがたい。
〈東京港野鳥公園〉の入場料・行く前に知っておきたいこと
〈東京港野鳥公園〉の入場料は、大人300円。リーズナブルなプライスでリフレッシュできちゃいます。
スタッフ手描きのバードインフォ、愛が伝わってくるわ〜。
入口には虫除けスプレーが置いてあるので、虫に刺されやすい方は防備してください。自分で持って行くべし。
虫除けスプレーしたはずなのに、首まわりやら腕に7ヶ所くわれて、その後3日は強いかゆみに悩まされました…。ブヨめ、ゆるさん。
ちなみに野鳥公園のまわりは、コンビニが全然ないので、ごはんやおやつを買いたい方はあらかじめ用意を!
わたしは買いそびれたので、入口の自販機でチップスター(大好き)とキットカット買いました。
東京でリラックスできる公園〈東京港野鳥公園〉へ。写真レポート
入口のある西園の森を抜け、橋を渡って東園へ向かいます。
木漏れ日が気持ちいい。
東観察広場(といっても広場というほど広くはない)から見えるのは、東淡水池。
奥に倉庫が見えるのが東京っぽい。
わたしの持ってるレンズではどうにもこうにも撮れない距離感で水鳥が見えます。
よく見たら、カメラガチ勢が何人もいる…!車椅子を荷台がわりに使って大砲みたいなレンズ持って行くおじさんを見かけたんだけど、、、気のせいでしょうか。
野鳥公園でイチオシなのは、ネイチャーセンター。
ベンチに座りながら野鳥観察するのもよし、人がいないなら本を読むのもよし。空が高くて気持ちいい!
家族連れのお母さんが疲れて爆睡してました。こんないい天気の午後だもの、昼寝するよね。
わたしはというと、夫のお父さんからもらったビクセンの双眼鏡でバードウォッチング。
ネイチャーセンターでは、日本野鳥の会が出しているグッズや図鑑などもずらり。
この日は買うか迷ってやめましたが、後日野鳥の図鑑、買いました。
ネイチャーセンターでは、その日の観察記録が公開されています。
隅田川にもよく現れるアオサギ。
アオサギの優雅に飛ぶ姿が好きで、「アオサギ先輩」と勝手にあだ名をつけて呼んでいます。
鳥が見られるよ!ということだけではなく、海のゴミ問題についても。
隅田川でもよく、ありえないゴミが浮かんでいて。どうにかならないものですかね。。。自分にできることはそれぞれが少しずつやっていくしかないのかな。
話は戻って、ネイチャーセンターでは、ハンドメイドな鳥の紹介があちこちに。
フェルト作家がつくる作品も。かわいい。
それにしても、視界がひらけて気持ちいいですね。
どうにか野鳥の写真を撮ろうと、双眼鏡のレンズの部分にスマホを近づけたりしたのですが、無駄な抵抗でした。
双眼鏡で野鳥を眺めていると、没入感があって永遠に眺めていられます。そうやって見ることに集中できるのも、日々のいろいろを忘れるひとつの方法なんだな、と。
ネイチャーセンターの下は干潟を観察できるように作られています。
カニがうじゃうじゃいました。
東京湾って、そもそもどこを指すの?という説明も。水深1,000mなんて場所もあるんですね。
羽田が近いので、飛行機もかなり近くに見えます。
ネイチャーセンターを出て、観察小屋へ。
ここは本気のカメラマンの人たちが、バシャバシャとその瞬間を捉えていました。
裸眼で鳥をいちばん至近距離で見られたのは、木の枝に止まる集団たちかな。
木蓮の花のようで、一瞬気づかなかったのですが、他の人が見ているのに気づいてハッとしました。
どんぐりもいっぱい落ちてたな。
そうこうしていたら、あっという間に閉園時間の17時に。2時間半ほどの滞在でしたが、のんびりできました。のんびりしすぎて行けてないゾーンもあるし、思ったより広くて運動不足のわたしにはちょうどいいウォーキングにもなったかも。
出口に潜む、三毛猫。
帰りはバスでびゅーんと平和島へ。
乗り場を間違えて、城南島を循環するバスに乗ってしまい、平和島まで30分以上バスに揺られたものの、それはそれで社会科見学感があってよかったです。
次に行くまでに、いくつか鳥の名前を覚えていきたいです。
〈東京港野鳥公園〉施設について
東京で広い空に出会えるさんぽルート
浅草からスカイツリーまでの水上散歩道〈すみだリバーウォーク・東京ミズマチ〉へ