ふだん通らない道をあえて通ってみる。迷子になって歩くからこそ見つかるお店がある。
めあての店にたどり着く前に見つけたのは、趣のある扉が印象的な喫茶店。
入ろうか悩んでいたところ、この辺りで働くスーツのサラリーマンが吸い込まれるかのようにどんどん入っていく。
それもそのはず、今のご時世でコーヒー230円なんて価格で休憩できるのはチェーン店くらい。なのに、この喫茶店のコーヒーは、そんな価格で頑張っている。
喫茶店好きなわたしでも、あたらしいお店に入るときはいつも緊張する。
「喫茶店ならどこでも好き」という懐の深さはまだ持てなくて、ぴったりと合う店もあれば、合わない店だって当然ある。
今日は、好奇心に背中を押され、サラリーマンのおじさまの後を追って入店してみることにした。
馬喰町の老舗喫茶店「エド」のレトロな外観
こちらの喫茶店は都営浅草線東日本橋駅や、JR総武快速線馬喰町駅あたりが最寄駅。平日14時半ごろ訪れたところ、ひっきりなしにスーツ姿のサラリーマンの方々が出入りしていました。
この渋い店構え、引き寄せられます。昔のフォント大好き。
表通りからも裏通りからも出入り可能なお店は珍しいですね。今では生産されていないという、すりガラスのデザインも素敵。こんな柄、初めて見ました。
馬喰町の老舗喫茶店「エド」の店内は、たばこを吸わない人にも優しい分煙制
「エド」のよいところは、1階が禁煙・2階が喫煙席で完全分煙されているところ。
喫茶店好きを謳いながら、タバコの煙が苦手なわたしも安心して休憩することができます。1階は2人掛けのテーブル席が多くて、ひとりでのんびりしに来ている方が多い印象。
馬喰町・東日本橋の老舗喫茶店「エド」のメニュー
前述した通り、コーヒーが230円なんです!個人の喫茶店でこの価格ってさすがに珍しい。お昼のランチメニューも600円代からとリーズナブルでした。
そうそう、こちらのお店ではまずレジで先に会計を済ませて、注文商品を受け取ってから座るスタイル。
少ない人数で2階まであるお店を切り盛りするには、効率化が大事ですもんね。
お店のマスターは、一見ぶっきらぼうに見えるかもしれないけれど、お客さんのことも、アルバイトの女性のこともよく見ていて、さりげなく声をかけて気遣いをされているのが印象的でした。
「エド」には、大きなトランクを持ったサラリーマンの方が何人かいらっしゃいました。出張の疲れを取る、つかの間のオアシス的な存在なのかもしれませんね。
街に溶け込む、かしこまらない喫茶店は、下町にとってなくてはならない存在です。
馬喰町・東日本橋のおすすめ喫茶店「エド」店舗情報
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【ブログ更新】
#かもめと街の東京案内さっくり読める東京案内、始めました。
再開発で変わりゆく街、日本橋の裏通りに佇む喫茶店へ。
日本橋の老舗喫茶店「羅苧豆(ローズ)」でコーヒーとひとくちサイズのデザートを。 https://t.co/MmEEcggx5S
— チヒロ@かもめと街 (@kamometomachi) 2018年7月11日